Personal/Seminar

2022年春中級講読会!

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概要

投稿者
春キャップ(予)
作成日
2021/12/28

古典ギリシア語・古典ラテン語の初級文法を終えたばかりの方々を対象に,原典を読む訓練を行うための読書会を夏休みに開催します.参加条件は「ギリシア語またはラテン語の初級文法を終えているか学習中であること」です.参加者に応じてギリシア語のみ,あるいはラテン語のみ,あるいはギリシア語・ラテン語の両方を開催します.

場所
オンライン開催
日時
2月8日から3月30日までの間(3月は原則として毎週水曜日)に行います.詳しくは「題材と日程」をご覧ください.
題材と日程
ギリシア語はプラトーン『ソークラテースの弁明』(Pl. Ap.,ラテン語はサッルスティウス『カティリーナ戦記』(Sal. Cat.を読みます(リンク先に主として用いる教材があります).中級向け参考書の一覧はギリシア語ラテン語にあります(ラテン語は作成中).
ギリシア語(10:00–12:00)ラテン語(17:00–19:00)備考
12月8日(火)Pl. Ap. 17a1–4 (... εἰρήκᾱσιν.)Sal. Cat. 1.1–1.2 (... commune est.)
22月18日(金)Pl. Ap. 17a4–b6 (... εἶναι ῥήτωρ.)Sal. Cat. 1.3–2.1 (... satis placebant.)ラテン語は17:30–19:30
32月25日(金)Pl. Ap. 17b6–c5 (... εἰς ὑμᾶς εἰσιέναι.)Sal. Cat. 2.2–8 (... de utraque siletur.)
43月2日(水)Pl. Ap. 17c6–d1 (... ἔχει γὰρ οὑτωσί.)Sal. Cat. 2.9–3.2 (... prō falsīs dūcit.)
53月9日(水)Pl. Ap. 17d2–18a1 (... ἐν οἷσπερ ἐτεθράμμην,)Sal. Cat. 3.3–4.1 (... aetatem agere.)
63月16日(水)Pl. Ap. 18a1–10 (... τοὺς ὑστέρους.)Sal. Cat. 4.1–5.5 (... semper cupiēbat.)
73月23日(水)Pl. Ap. 18b1–c3 (... οὐδὲ θεοὺς νομίζειν.)Sal. Cat. 5.6–6.1 (...atque solūtum.)
83月30日(水)Pl. Ap. 18c4–d2 (... τυγχάνει ὤν.)Sal. Cat. 6.2–6.5 (... amicitias parabant.)

さて,読書会への参加をご希望の方は

  1. 参加表明
  2. 「ギリシア語のみ・ラテン語のみ・ギリシア語とラテン語の両方」のいずれを希望するか
  3. 春休みの開始・終了日
  4. 「この(曜)日だと出席できない!」などの予定

をお聞かせ下さい.このページの下の方の掲示板に書き込むか,メールを

cmatuura<AT>mail.ecc.u-tokyo.ac.jp

までお願いします(<AT> を @ に置き換えてください).

それではみなさんのご参加を心よりお待ちしています(^o^)

オンライン開催について

はじめに

Googleのサービスを利用します.必要な準備は次の通りです.

東京大学所属の場合
ECCSクラウドメールのメールアドレスをお知らせください(自分で決めたアドレスでも,共通ID@g.ecc.u-tokyo.ac.jpでもOK).
それ以外の所属の場合
Gmailのメールアドレスをお知らせください.お持ちでない方はご相談ください.

教材

Google Classroomで配布します.WebブラウザでECCSクラウドメール/Gmailにログインし,弁当メニューボタン(右上の縦横3点のボタン)でClassroomをクリックします.教材は「授業」のペインに用意します.

ビデオ会議への参加

Google Meetを用います.Webブラウザで利用することもできますし,スマートフォンやタブレット用にはアプリも用意されています(事前にインストールしておいてください).まずGoogle Classroomにアクセスしてください.該当するクラスをクリックすると「Meetのリンク」がありますので,これをクリックします.あるいはGoogle Classroomの「ストリーム」にURLが掲載されていますので,そこからアクセスすることもできます.デバイスによっては,最初にアクセスする際にカメラやマイクへのアクセスの許可が求められる可能性がありますので「許可」してください.

一般には次の文書が役立ちます.(開催ではなく)参加する場合は「はじめに」,「ビデオ会議編 - 会議への参加(join)」を読んでおけば十分です.

改版履歴

掲示板

第3回(ラテン語)

投稿者:春キャップ[2022-02-25 (金) 21:03:51]

  1. 進捗は上の「題材と日程」でご確認ください.
  2. 直説法完了の3人称複数形の語尾は -ēruntと習うが,古い形に -ēreがあり,また古い詩人は -ĕruntを用いていることもある.
  3. lubīdō (2.2)は古い綴り.libīdōで辞書を引けばよい.
  4. (1) urbis atque nationes subigere, (2) lubidinem dominandi causam belli habere, (3) maxumam gloriam in maxumo imperio putareはtricolon crescendoになっている.
  5. alio「ほかの場所へ」(2.4)は,目的地を表す与格に由来(LS s.v. alius II.H.A).
  6. siletur (2.8)は非人称受動(自動詞の受動態が非人称的に用いられている).

第3回(ギリシア語)

投稿者:春キャップ[2022-02-25 (金) 10:25:59]

  1. 進捗は上の「題材と日程」でご確認ください.
  2. Pl. Ap. 17b7: ἤ τι ἢ οὐδέν ‘little or nothing’(Smyth §2856).Steadmanの言うように「何か重大なこと」ではない.
  3. ἀκούσεσθεは中動態だが,これは未来に能動態がないから(教科書§137).
  4. πᾶσανは述語的位置なので「すべての」の意味.
  5. μέντοι μὰ Δία, GP 401–2; cf. ἐγώ; — σὺ μέντοι νὴ Δία.
  6. μά + acc.「(神の名前)にかけて」.
  7. κεκαλλιεπημένος: καλλι- + ἔποςから作られる動詞の分詞.
  8. κεκαλλιεπημένους γε: このγεは強調を表すが,その中でも特に「皮肉のγε」と呼ばれるもの.
  9. ῥήμασι < *ῥημασ-σι < *ῥηματ-σι (Smyth §98).
  10. οὐδὲ κεκοσμημένους「飾り立てられてさえいない」.
  11. Pl. Ap. 18c: ἀλλάは英語の‘not ... but ...’の‘but’と同様に,「ではなく」の意味.
  12. πιστεύω γάρ: 説明を行う挿入句を導くγάρ.
  13. δίκαια εἶναι ἃ λέγω = δίκαια εἶναι ταῦτα ἃ λέγω. 先行詞であるταῦταが省略されている.δίκαιαは述語.
  14. τῇδε τῇ ἡλικίᾳ「ここにいるこの私のような年齢(の人)にとって」.Smythには直接の言及はないが,韻文でὅδεがἐγώの代わりに用いられる場合と似ている(Smyth §1242).
  15. μειρακίῳ: 年代区分として用いられる場合,μειράκιονはふつう13–20歳を指す.
  16. εἰσιέναι: εἶμι(形態上現在だがアッティカ方言ではἔρχομαιの未来として用いられる)の不定詞.(直説法でなく)不定詞の場合は現在の意味で用いられることがあり,今回も現在の意味.

第2回(ラテン語)

投稿者:春キャップ[2022-02-18 (金) 16:57:36]

  1. 進捗は上の「題材と日程」でご確認ください.

第2回(ギリシア語)

投稿者:春キャップ[2022-02-18 (金) 10:00:08]

  1. 進捗は上の「題材と日程」でご確認ください.
  2. αὐτῶνはθαυμάζωとともに用いられて起源を表す (<「人から聞いたことで驚く」)属格(Smyth §1411, Goodwin, Grammar, §1102).θαυμάζω σε τῆς ἰσχύος「私はあなたの力に驚く(<私はあなたに驚く,力が原因で)」のような,ある感情が生じた原因を表す属格というのもある(Smyth §1405).原因の属格については,ほかにJean Humbert, Syntaxe grecque³ (Paris, 1960), §454も参照.
  3. ὧνはもともとἅであったと考えればよく,先行詞のτῶν πολλῶνに引かれて属格に変わったもの(教科書§65.1).
  4. τοῦτοはἕνの同格.
  5. χρῆνは未完了過去(< χρὴ ἦν).
  6. ἐξαπατηθῆτεは希求法に変えられていない.
  7. δεινοῦ ὄντοςはἐμοῦに係る.
  8. λέγεινは形容詞の内容を補足説明する不定詞.
  9. ἔργῳは「行動によって,実際に」の意味(←→λόγῷ「言葉の上では,によっては」).
  10. ἐπειδάν = ἐπειδὴ ἄν.
  11. τοῦτοはτὸ μὴ αἰσχυνθῆναιを(再び)承けたもの.
  12. ἄραは「気付きのἄρα」で,(εἰ μή ...によって)除外する事項にたった今気づいたことを表す(GP 37–38).
  13. τἀληθῆはcrasis.
  14. ὁμολογοίην ἄνは可能的希求法(実現の可能性の低い未来の仮定ではない).

Re: 参加希望です

投稿者:春キャップ[2022-02-08 (火) 19:14:13]

参加表明ありがとうございます.教材や参加方法についてご連絡いたしますので,一度上のメールアドレスまでご連絡いただけないでしょうか.よろしくお願いします.

第1回(ラテン語)

投稿者:春キャップ[2022-02-08 (火) 17:21:41]

  1. 進捗は上の「題材と日程」でご確認ください.
  2. 次回は17:30開始です.
  3. praestāre: 前置詞のpraeは奪格とともに用いられるが(Allen and Greenough §221),複合動詞の前分として用いられた場合,間接目的語(ceteris animalibus)は与格になる(Allen and Greenough §370).
  4. sed (1.2): pecoraとnostraを対比.
  5. situs: Steadmanの語彙集では形容詞として書かれているが,完了受動分詞(由来)なので,situsで引けない場合はsinōで引く.
  6. LS s.v. sino
  7. 快楽を追い求める人間は動物と変わらないという考え方はすでにPl. Rep. 586aにある.
  8. ūtor: 奪格とともに用いる.

第1回(ギリシア語)

投稿者:春キャップ[2022-02-08 (火) 19:06:33]

  1. 進捗は上の「題材と日程」でご確認ください.
  2. ὅ τι (Pl. Ap. 17a): ὅ τι(男性単数主格はὅστις)は不定関係代名詞(Steadmanの注は不正確).ただしこの不定関係代名詞は,間接疑問文中において疑問代名詞の代わりとして用いられている(教科書§129).間接疑問文を導いているのはοἶδα.
  3. πεπόνθατε: 意味について,LSJ s.v. πάσχω A.II.2には‘of the influence of passion or feeling, to be affected in a certain way, be (or come to be) in a certain state of mind’とある.Intermediate (Middle Liddell) s.v. IIIも同じ内容.
  4. ὑπὸ ... κατηγόρων:「ὑπό+属格」は行為者を表す(Smyth §1698.b).
  5. δʼ οὖν: GP 461を見よ.この組み合わせにおいては,δ(έ)は常に対照を表す(p. 460,第3段落).またοὖνは本質的に反対の概念を示すのに用いられる.δʼ οὖνの用法の一つとして,εἰ μένやὅτι μένによって導かれる間接疑問文に続いて,それに対する答えを話者が与えることができない場合,あるいはわざわざ与えることをしない場合が挙げられる(p. 461,第2段落).
  6. ὀλίγου: sc. δεῖν. 「……を欠いている」の意味なので属格,独立的に用いられる不定詞が省略されたもの(Smyth §1399).
  7. ἐμαυοτῦ: 記憶や忘却を意味する動詞とともに用いられる属格(Smyth §1356).
  8. ὡς ἔπος εἰπεῖν: 挿入句として独立的に用いられる不定詞(Smyth §2012.a).

参加希望です

投稿者:小野[2022-02-07 (月) 17:14:35]

21年度古典ギリシア語初級受講生の小野です。 ギリシア語およびラテン語の春中級読書会に参加させていただきたいです。 第1回は日程が合わず参加が叶わないのですが、第2回以降参加させていただきたいと思います。 (ラテン語の読書会はその後の予定のため18:30までの参加とさせていただきます) よろしくお願いいたします。


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