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韻律要素

実際の詩を構成している音節の組み合わせと、その詩の抽象的な韻律上の枠組みとを区別することは重要である。特定の詩行は、音節から構成されている。それに対して韻律上の枠組みは、韻律要素(elementum; element)*1 または韻律上の位置(positio; position)*2 から構成されている。別の言い方をすれば、後者は、韻律のパターンを公式的に表しており、前者は音節の実際の現れ方を表している。

韻律要素は音節と同じように長要素(longum [sc. elementum])と短要素(breve)に区別される。長要素には長音節が入り、短要素には短音節が入る。長音節が入っても、短音節が入ってもよい要素が存在し、これは不定長要素(ἀδιάφορος; anceps)と呼ばれる。

不定長要素と不定長音節は、名称の上では類似しているが、それが意味している内容は全く違うので注意する必要がある。


*1 Maas.
*2 West, 18.

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Last-modified: 2019-03-30 (土) 04:06:55