#author("2023-06-11T15:09:59+09:00","","") #author("2023-06-11T15:11:44+09:00","","") [[eLearning/InputMethod]] *Windowsでの古典ギリシア語の入力方法 [#n2f3ca9f] Windows 2000/XP/Vista/7/8/10/11を想定しています(Windows 95/98/Meでは少し難しい操作が必要なので割愛します).代表的なOSに限っています.ほかの場合は適宜読み替えてください. //以下の記述は Windows XP の場合です.他の場合は適宜読み替えてください. **目次 [#g2d0c67f] #contents **「設定」(Windows 10) [#m0594b02] +ウィンドウズボタンをクリックし,「設定」をクリックします.~ &ref(Win10_0.png); +「時刻と言語」をクリックします.~ &ref(Win10_1.png); +左側のペインで「地域と言語」をクリックし,「+言語を追加する」をクリックします.~ &ref(Win10_2.png); +「ギリシャ語」を追加します.~ &ref(Win10_3.png); +「+言語を追加する」の下に「Ελληνικά」が追加されていますので,クリックして「オプション」をクリックします.~ &ref(Win10_4.png); +「+キーボードの追加」をクリックし,「ギリシャ語Polytonic」をクリックします.~ &ref(Win10_5.png); +現代ギリシア語を使用しないならば,「Polytonic」で''ない''方の「ギリシャ語」を削除します.~ &ref(Win10_6.png); +日本語入力からギリシア語入力に切り替えるには,日付と時刻の左隣の「J」のアイコンをクリックします~ &ref(Win10_7.png); **「コントロールパネル」の設定(Windows 8) [#gfd3afb4] +「コントロールパネル」を開きます.Windows 8.1の場合はデスクトップ左下の「スタート」ボタンを右クリックして「コントロールパネル」をクリックします.Windows 8の場合はデスクトップ左下隅にマウスカーソルを移動し,右クリックして「コントロールパネル」をクリックします. +コントロールパネルの表示方法によって手順が異なります. --カテゴリ表示になっている場合,「時計,言語,および地域」の項目にある「入力方法の変更」をクリックします. --アイコン表示になっている場合,「言語」をクリックします. +言語バーを表示させるため,左側の「詳細設定」をクリックし,「入力方式の切り替え」の下の「使用可能な場合にデスクトップ言語バーを使用する」にチェックを入れて[保存]をクリックします. +「言語の追加」ボタンをクリックします. +「ギリシャ語」を選択して[追加]をクリックします. +「言語の設定の変更」画面に戻りますので,ギリシャ語の隣の「オプション」をクリックします. +「入力方式の追加」をクリックし,「ギリシャ語Polytonic」を選択して[追加]をクリックします. +「ギリシャ語」の画面に戻りますので,「ギリシャ語」(Polytonicでない方)の右にある「削除」をクリックし,[保存]をクリックします. **「コントロールパネル」の設定(Windows 7) [#ef14b769] +「スタート」—「コントロールパネル」を開きます.~ &ref(Win7_0.png); +コントロールパネルの表示方法によって手順が異なります. --カテゴリ表示になっている場合,「時計,言語,および地域」の項目にある「キーボードまたは入力方法の変更」をクリックします.~ &ref(Win7_1.png); --アイコン表示になっている場合,「地域と言語」をクリックし,「キーボードと言語」タブを選択します.~ &ref(Win7_2.png); +[キーボードの変更]ボタンをクリックします.~ &ref(Win7_3.png); +「全般」タブの[追加]をクリックします.~ &ref(Win7_4.png); +「ギリシャ語(ギリシャ)」の前にある[+]をクリックして展開し,さらに「キーボード」の前にある[+]をクリックして展開し,「ギリシャ語Polytonic」にチェックを入れて[OK]をクリックしていきます(3回).~ &ref(Win7_5.png); +日本語入力からギリシア語入力に切り替えるには,言語バーの「JP」をクリックして選択します.~ &ref(Win7_6.png); **「コントロールパネル」の設定(Windows XP) [#cf300b8f] +「スタート」(—「設定」)—「コントロールパネル」(—「日付,時刻,地域と言語のオプション」)を開きます. +「地域と言語のオプション」をダブルクリックします. +「言語」タブを開きます. +[詳細]をクリックします. +[追加]をクリックします. +「入力言語」を「ギリシャ語」に,「キーボード レイアウト/入力システム」を「ギリシャ語 Polytonic」にして[OK]をクリックしていきます(3回). **ギリシャ語を入力してみる [#p121003c] +通常の入力モードは日本語用になっていますので,ギリシャ語を入力する場合にはこれを変更する必要があります.次の2つの方法があります. --通常画面右下に表示されている「言語バー」の一番左のアイコンをクリックして「JP」などから「EL」に変更します. --[Alt] + [Shift] を何回か押して「言語バー」の一番左のアイコンが「EL」になるのを確認します. +ギリシャ語を入力していきます.詳細についてはこのページの下の方にある「ギリシア語の入力方法のヒント」を見てください. --コンピュータ上でキーボードレイアウトを確認するには,スクリーンキーボードを利用するとよいでしょう.1.の方法で入力モードをギリシャ語に変えると,ギリシャ語のスクリーン キーボードが表示されます.[Shift] などを押すと表示される文字が変わります.入力モードを変更したのにギリシャ語がスクリーン キーボード上に表示されない場合は,マウスポインタをスクリーン キーボード上に移動させてみてください. ---Windows 10の場合「ウィンドウズ」ボタン—「すべてのアプリ」—「Windows簡単操作」—「スクリーンキーボード」. ---Windows 7の場合「スタート」—「すべてのプログラム」—「アクセサリ」—「コンピューターの簡単操作」—「スクリーンキーボード」. ---Windows XPの場合「スタート」—「(すべての)プログラム」—「アクセサリ」—「ユーザ補助」—「スクリーン キーボード」. --入力のヒント ---[AltGr] は右の [Alt] キーですが,ノートパソコンなどでついていない場合は [Ctrl] + [左Alt] で代用することができます. --キーの配置については次のページも参考になります. ---[[ΤΑ ΜΕΤΑ ΤΑ ΦΩΝΗΤΙΚΑ: 参考記事: 「ギリシャ語 Polytonic」のキーボード配列:http://toxa.cocolog-nifty.com/phonetika/2004/09/polytonic_ae15.html]] +''ギリシャ文字がうまく表示できない場合はフォントを変更します''.使っているフォントに(複式アクセントの)ギリシャ文字が含まれていなければ「・」などで表示されてしまいます.Windows にもともとインストールされている,複式アクセントのギリシャ文字を含むフォントは以下の通りです.うまく表示されない場合は下のフォントに変更してみてください.下の3つのうちでは Palatino Linotype を用いる場合が多いと思います. --Palatino Linotype --Tahoma --Microsoft Sans Serif **ギリシア語の入力方法のヒント [#kde00a7f] -キーボードは JIS 配列(日本で一般的な,ひらがなが刻印されているもの.jp106)であるとします. -[A] などとある場合は,A が刻印されているキーを押すことを示します.シフトキーと組み合わせる場合は必ず [Shift] + [A] と表記しています. -I,l などは紛らわしいので,それぞれ「i」「L」と表示しています. ***アクセント記号等(単独) [#p1047bb9] α や ι の例で説明します.アクセント記号のみを入力するには,次にアクセントのつけられない文字(子音など)を入力するか,[Space] を入力します. |~グリフ|&size(24){ά};|&size(24){ὰ};|&size(24){ᾶ};|&size(24){ἀ};|&size(24){ἁ};|&size(24){ᾳ};|&size(24){ϊ};|&size(24){ᾱ};|&size(24){ᾰ};| |~意味|鋭|重|曲|無気|有気|下書きのイオタ|分音|長音|短音| |~修飾キー|[;]|[[]|[@]|[:]|[Shift] + [:]|[Shift] + [@]|[Shift] + [;]|[-]|[Shift] + [-]| -上の「修飾キー」を押したあと(いったん手を離して)文字キー([A] など)を押します. ***アクセント記号等(複合) [#y2c63abe] 複数のアクセント記号等の付けられた文字を入力するには,以下の修飾キーを使います. |~グリフ|&size(24){ἄ};|&size(24){ἅ};|&size(24){ἂ};|&size(24){ἃ};|&size(24){ἆ};|&size(24){ἇ};|&size(24){ΐ};| |~意味|無気+鋭|有気+鋭|無気+重|有気+重|無気+曲|有気+曲|分音+鋭| |~修飾キー|[/]|[Shift] + [/]|[]](む)|[Shift] + []](む)|[^]|[Shift] + [^]|[Shift] + [W]| -「[Shift] を使わない場合は無気,使う場合は有気」を覚えておくと便利です. -上の「修飾キー」を押したあと(いったん手を離して)文字キー([A] など)を押します. ***Unicodeにないアクセント付きの文字を入力する(Microsoft Word) [#l7d06dab] +たとえば鋭アクセントの付いた長音のalpha (ᾱ́)はUnicodeで規定されていません.キーボードから直接入力することもできません.Microsoft Wordを使っている場合,「記号と特殊文字」を使って合成可能なアクセント記号(等)を入力します. +まず,「挿入」タブを選択し,右の方にある「記号と特殊文字」を押して,「その他の記号」を押します.~ &ref(palette_word0.png,,50%); +「記号と特殊文字」のウィンドウが現れますので,種類を「結合分音記号」に変え,アクセント(等)を付けたい文字の後にカーソルを置いてから,目的のアクセント記号(等)を押します.~ &ref(palette_word1.png,,75%); +フォントによっては文字とアクセント(等)が分離しているように見えてしまいます.~ &ref(palette_word2.png,,75%); +その場合はフォントを変更します.今回の場合,たとえばCambriaに変更すると正しく表示されます.~ &ref(palette_word3.png,,75%); ***Unicodeにないアクセント付きの文字を入力する(メモ帳) [#u0d1de06] +上のように,Microsoft Wordでは「記号と特殊文字」を使って入力することができますが,それ以外のアプリケーション(メモ帳など)では使えません.この場合,「文字コード表」を使います. +Windowsボタンを押して検索画面に「文字コード表」を入力し,アプリ「文字コード表」を起動します.~ &ref(palette_notepad0.png,,50%); +毎回この方法で起動するのは面倒ですので,タスクバーにあるアプリのアイコンで右クリックし,必要に応じてタスクバーにピン留めします.~ &ref(palette_notepad1.png,,50%); +文字コード表の左下にある「詳細表示」にチェックし,グループを「Unicodeカテゴリによる入力」に変え,「結合分音記号」を選択します.~ &ref(palette_notepad2.png,,50%); +アクセント(等)を選択して「コピー」し,メモ帳で「貼り付け」ます.~ &ref(palette_notepad3.png,,50%); +「文字コード表」上でうまく文字が表示されない場合はフォントを適当に変えてみます. +なお,結合分音記号の場合,それを選択しても「文字コード表」の「コピーする文字」のところに表示されませんので,かなり使いづらいです.そのため,そもそも「文字コード表」上で結合させてしまった方がわかりやすいです.たとえばᾱ́を入力する場合,まずグループで「ギリシャ語」を選択しᾱを入力します.~ &ref(palette_notepad4.png,,50%); &ref(palette_notepad4.png,,75%); +次にグループで「結合分音記号」を選択しアクセント(等)を入力します.「コピーする文字」に「ᾱ́」が入力されたのを確認して「コピー」します.~ &ref(palette_notepad5.png,,50%); &ref(palette_notepad5.png,,75%); //***句読点 // //|~グリフ|&size(24){.};|&size(24){·};|&size(24){,};|&size(24){;};|&size(24){’};|&size(24){'};| //|~意味|フル・ストップ|ハイ・ストップ|コンマ|疑問符|アポストロフィ1|アポストロフィ2| //|~キーアサイン|[.]|[Opt] + [9]|[,]|[Q]|[Opt] + [N]|[Opt] + [:]| //|~備考|英語などと同様||英語などと同様|[Shift] などは必要なし|2より好ましい|1の方が好ましい| //***かっこ類 // //|~グリフ|&size(24){( )};|&size(24){« »};|&size(24){“ ”};|&size(24){‘ ’};|&size(24){{ }};|&size(24){[ ]};|&size(24){< >};| //|~意味|パーレン|ギュメ|ダブルコーテーション|シングルコーテーション|ブレース|ブラケット|三角ブラケット| //|~キーアサイン|[Shift] + [9], [0]|[Opt] + [<], [>]|[Opt] + [Shift] + [V], [N]|[Opt] + [V], [N]|[Opt] + [Shift] + [@], [[]|[Opt] + [@], [[]|[Shift] + [<], [>]| //***その他記号 // //|~グリフ|-|\| //|~意味|ハイフン|バックスラッシュ| //|~キーアサイン|[Opt] + [-]|[]](む)| //|~備考||| **フォントの追加 [#kde1cad5] とりあえず Palatino Linotype を使えば複式アクセントのギリシャ文字を表示させることができますが,文字のデザインの上で不満が残ります.そのような場合は,気に入ったフォントをインストールしてしまいましょう.例えばOCTやLoeb Classical Libraryで使われているPorsonフォントやその派生フォントに似たフォントを使ってみたいとします. +次のページ右側中央付近に「Download GFSPorsonOT」(OT = [O]pen[T]ype)というリンクがありますので,これをクリックしてダウンロードします. --http://www.greekfontsociety.gr/pages/en_typefaces.html +GFS_Porson_OT.zip という .zip ファイルがダウンロードされているはずです.この .zip ファイルの中の GFS_Porson_OT というフォルダの中に GFSPorson.otf というファイルがあります.これがフォントファイルです. +「スタート」(—「設定」)—「コントロールパネル」を開きます. +「フォント」をダブルクリックして開きます. +4. で開いたフォルダに GFSPorson.otf をドラッグ&ドロップします. +5. の方法でできなければ次の方法を試してみてください. --管理者権限のあるアカウントで上の作業をしてみる. --GFSPorson.otf をいったんデスクトップなどにコピーし,それを 4. で開いたフォルダにドラッグ&ドロップする. 1. のページには他にもいろいろなギリシャ語用のフォントが用意されています.Cambridge Greek and Latin Classics で使われているフォントに似ているのは GFSNeohellenic です.フランスやドイツでよく使われているのは Didot というフォントで,これに似せた GFSDidot というフォントがあります. このようにしてインストールしたフォントを使って作成した文書を他のコンピュータで閲覧・編集する場合は,そのコンピュータにも同じフォントをインストールする必要があります.PDF にしてフォントを埋め込んでしまえば,そのフォントをインストールしていないコンピュータでも閲覧することができます. **その他のフォント [#u1b9de85] -[[eLearning/Font/Greek]]