#author("2016-04-18T00:19:48+09:00","","") [[TeX]] *2009年11月1日 [#c65c4ec1] **ucs パッケージ [#hb8a116d] boundarychar を使った場合に不具合があるかもしれない…… **.pl ファイル [#o85bec7f] LGR エンコーディングにおいては » は )) で表すことができる.ただし,これはリガチャを利用している.これは grmn1000.pl などを見るとわかる.grmn1000.pl は次のように生成する(grmn1000.tfm は cbfonts に含まれている). $ tftopl grmn1000.tfm grmn1000 これをテキストエディタで開くと次のような記述が見つかる. (LABEL O 51) (LIG O 51 O 175) (STOP) これは8進数(Octal)で51番目にある文字(つまり「)」)に,8進数51の文字(つまり「)」)が続いたときには8進数175の文字(つまり「»」)に置き換える,ということである. ところで,ギリシア語フォントにおいては,) あるいは » の前のアキは異なるのが普通である.フォントによってはそれぞれアキを調整したい場合がある.たとえば,「α」にそれらが続く場合にアキを調整したいとする.この場合は LIGTABLE に次のような記述を追加する. (LABEL C a) (KRN O 51 R 0.1) (KRN O 175 R 0.5) (STOP) 第2行は,8進数51の文字(「)」)が続く場合には0.1のアキ(カーニング)を挿入し,8進数175(「»」)が続く場合には0.5のアキを挿入する,ということを意味する. これで次のような内容を含む .tex ファイルを処理する.なお,UTF-8 になるので unicode パッケージを用い,(p のつかない)latex か,uplatex で処理する. α) α)) α» 左側の例は0.1のアキ,右側の例は0.5のアキになる.中央の例は0.5のアキとなることが期待されるが,実際は0.1のアキになる.これは,リガチャを行う前に α) のアキが決定されてしまうためである. これを回避するためには,一貫して » を用いるか,文字コードを用い,\char'175 のようにアクセスする(コマンドで定義すればよい). リガチャによって,「似ていない」文字に置き換えられる場合は注意が必要である.