[[TeX/PackageFile]]

*metre [#t4f62618]

西洋古典学で用いるさまざまな韻律記号を出力するためのパッケージです。Computer Modern フォントなどに含まれる文字を拡大/縮小し、組み合わせることで韻律記号を作るので、フォントを別途インストールする必要のないのが特長です。
西洋古典学で用いるさまざまな韻律記号を出力するためのパッケージです.Computer Modern フォントなどに含まれる文字を拡大/縮小し,組み合わせることで韻律記号を作るので,フォントを別途インストールする必要のないのが特長です.

**ダウンロード [#k89db5ea]
metreパッケージより新しい,韻律用のパッケージとして[[metrixパッケージ>TeX/Manual/metrix]]があります.2行立てで下に本文を,上に韻律記号を書く場合などに便利なパッケージです.

${CTAN}/macros/latex/contrib/metre.zip(例えば http://www.t.ring.gr.jp/pub/text/CTAN/macros/latex/contrib/metre.zip)をダウンロードします。
**インストール [#r5aecc8d]

**インストール [#raf0b299]
TeXLive2012などでは標準でインストールされていますので,自分でインストールする必要はありません.インストールされているかどうかは次のように調べます.

まず、ダウンロードした metre.zip を展開します。
 $ kpsewhich metre.sty
 /usr/local/texlive/2012/texmf-dist/tex/latex/metre/metre.sty

 $ unzip metre.zip
インストールされていない場合は,次のページを見てください.

metre.sty を ${TEXMF}-local/tex/latex/metre/ にコピーします(下は ptetex3 で TeX をインストールした場合の例です)。
-[[TeX/PackageFile/metre/Install]]

 # mkdir /usr/local/teTeX/share/texmf-local/tex/latex/metre
 # cp metre.sty /usr/local/teTeX/share/texmf-local/tex/latex/metre/
**使い方 [#pced68a5]

mktexlsr を実行しておきます。
いろいろな記号の出力方法については第8--9ページにわかりやすい表がありますので,ここでは省略します.

 # mktexlsr
***プリアンブル [#w741112a]

ドキュメント等をインストールする場合は、次のようにします。
プリアンブルには次のように書いておきます.

 # mkdir /usr/local/teTeX/share/texmf-local/doc/latex/metre
 # cp metre.pdf /usr/local/teTeX/share/texmf-local/doc/latex/metre/
 \usepackage[en]{metre}
 \Magnitudo{+1}

**インストールの確認 [#b0599292]
`en' オプションをつけると,Oxford などのように,記号が行の中心に揃います.オプションなしならば,記号がベースライン上に揃います.記号の大きさが小さければ \Magnitudo コマンドで大きくしておきます.

metre.zip を展開してできた demo.tex を処理してみます。
**韻律記号の出し方 [#a07592ec]

 $ latex demo
次の記号を \metra{} で囲みます.次にあげられている記号は一部です.詳しくは metre.pdf の第8--9ページを見てください.

**使い方 [#e6da1b7e]
|~意味|~記号|
|長|\m|
|短|\b|
|不定|\a|
|短が上,長が下|\bm|
|長が上,短が下|\mb|
|短2つが上,長が下|\bbm|
|長が上,短2つが下|\mbb|
|短2つ|\bb|
|短2つが上,短1つが下|\bbb|
|カエスーラ|\C|
|ピリオド末|\Cc|
|ストロペー末|\Ccc|
|単語末(2点)|\Pp|
|単語末(3点)|\Ppp|
|単語末(4点)|\Pppp|
|単語末(5点)|\Ppppp|
|詩末|\t あるいは \T|
|話者交代|\x|

 \usepackage{metre}
**空白の挿入 [#g5366094]

とします。たとえば - u - としたければ、
詩脚(foot)間などに空白を挿入する場合は \s を入力します.

 \metra{\m\b\m}
**hiatus, brevis in longo [#q97ee9a6]

とします。
hiatus [H] や brevis in longo [B] の記号を右肩につけるには \S{H} のようにします.

**teubner.sty との併用 [#a6d0799a]
**強調 [#qb3d32af]

teubner.sty と同じコマンド名がいくつか定義されていますので、衝突しないように、どちらかを書き換える必要があります。
ある韻律要素,音節に着目したいときに,`u' のように表すことがあります.これは

-\coronis
-\positio
-\crux
 \metra{\q'\b}

他に \breve でもエラーが出ますので、コメントアウトしておきます。
のように書きます.

|~1文字目|q または Q|記号の大きさ(q なら小さい,Q なら大きい)|
|~2文字目|( ' " ! <|囲む記号|

**何詩脚目か [#mce2b2d2]

たとえば,ヘクサメトロスの第2詩脚目を示すには次のようにします.

 \metra{\n2\m\mbb}

第3詩脚目なら \n3 とします.

**架橋 [#df9ef630]

架橋(bridge)を示すには次のようにします.

 \metra{\tie{\m\m}}


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