TeX/Font

.fd ファイルの調整

.fd(Font Definition)ファイルは、フォントの対応関係を記述しておくファイルです。

作業例

cbgreek フォントの調整

Computer Modern 以外のフォント、例えば、

などのフォント(パッケージ)を利用して cbgreek フォントを使うと、コンパイルの際に次のような警告が出てしまいます(以下は lmodern の場合です。他のフォントの場合は上のリストの [ ] 内の表記になります)。

LaTeX Font Warning: Font shape `LGR/lmr/m/n' undefined
(Font)              using `LGR/cmr/m/n' instead on input line 162.

. . .

LaTeX Font Warning: Font shape `LGR/lmr/bx/n' undefined
(Font)              using `LGR/lmr/m/n' instead on input line 399.

太字や斜体を使っていれば、それが反映されず、全て直立体になってしまいます。これは Latin Modern 等に対応したフォント定義ファイルがないためです。

LGR/lmr/m/n などを定義すればこの警告は出なくなり、見つからないフォントが Type 3 で埋め込まれてしまうこともなくなります。

LGR/lmr/m/n 等の定義

まず、lgrcmr.fd を探します。teTeX 3.0 なら $TEXMFDIST/tex/generic/babel/ にあります。なければ find コマンドや locate コマンドで探します。

$ locate lgrcmr.fd
/usr/local/teTeX/share/texmf-dist/tex/generic/babel/

見つかったらエディタで開き、`cmr' というエンコーディングを `lmr' に書き換え、最初の行を例えば

\ProvidesFile{lgrlmr.fd}[2006/08/08 v0.1 Font defs for Latin Modern and cbgreek]

などに書き換え、`lgrlmr.fd' という名前で $TEXMFLOCAL/tex/generic/babel/ に保存しておきます*1

`lgrlmr.fd' ファイルを作成したら忘れずに

# mktexlsr

を実行しておきます。


*1 同じディレクトリでもよいですが、その場合は TeX のシステムの更新の際に同じ作業が必要になります。

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