LaTeX

バージョン

1.0
2006/04/27(公開)

概要

このクラスファイルは、西洋古典学研究室において制作される紀要*1 や科学研究費報告書*2 を組版するために作られたものである。基本的には奥村晴彦氏制作の jsbook.cls を元に作られているが、論文集を作るために必要な機能を追加し、また、人文科学・欧米系言語/文化研究・西洋古典学等で一般的な組版の慣習を盛り込み、なるべく少ない労力で美しく組版できるように工夫してある。

論文集の一般的な形式として柱には、

を入れることにする。jsbook.cls の以下の部分を変更した。

\def\ps@headings{%
...
\def\@evenhead{%
  \if@mparswitch \hss \fi
  \underline{\hbox to \fullwidth{\autoxspacing
       \textbf{\thepage}\hfil\@articleauthor\hfil}}%
...
\def\@oddhead{\underline{\hbox to \fullwidth{\autoxspacing
  {\if@twoside\hfil\@articletitle\else\leftmark\fi}\hfil\textbf{\thepage}}}\hss}%

脚注

jsbook.cls のデフォルトの脚注の形式は、この Wiki ページと同じように、本文中の文章の右肩につく記号は「*1」であり、ページ下の脚注の欄にも同じように「*1」と表示される。

この形式は、日本語の場合には jarticle.cls / jbook.cls の場合におけるような、数字のみの形式と比較して見やすくて良いと思う。

ただし脚注番号を参照するときには、若干不都合が生じる(と思う)。

脚注番号を参照するために

注\ref{fn_1}

という記述をした場合、jsbook.cls の場合、

注*1

という表記になる。これはあまり気にならない。しかし、

Douglas Olson (n. \ref{fn_1})

と記述した場合、

Douglas Olson (n. *1)

という表記になってしまう。これは若干気になる。

Douglas Olson (n. 1)

という表記が正しいだろう。また、「注*1」という表記の代わりに、「注1」という表記でも自然に思える。

よって

する、という方針を立てて、jsbook.cls の該当部分を次のように変更した。

\def\thefootnote{\ifnum\c@footnote>\z@\leavevmode%\lower.5ex\hbox{*}%
 \@arabic\c@footnote\fi}
\def\@makefnmark{\hbox{\textsuperscript{\lower.5ex\hbox{*}\@thefnmark}}}

この処置を行うと、副作用として \footnotetext[0] で出力した脚注には、jsbook.cls の場合脚注欄に「*」が現れなかったのが、現れてしまう、という症状が現れる*3

文献表

西洋古典学での文献表と LaTeX の標準の文献表*4 の違いは主に以下の2つである。

そのため、次のような方針を立てて、classicsbibliography 環境を定義した。

定義は以下のようにした。

\newenvironment{classicsbibliography}{%
  \list{}{%
    \leftmargin2em
    \itemindent-2em
    \labelwidth\z@
    \labelsep\z@
    }
  \sloppy
  \clubpenalty4000
  \@clubpenalty\clubpenalty
  \widowpenalty4000%
  \sfcode`\.\@m}
 {\def\@noitemerr
   {\@latex@warning{Empty `classicsbibliography' environment}}%
  \endlist}

使うときは以下のようにする。

\section*{参考文献}

   \subsection*{注釈}

     \begin{classicsbibliography}
        \item aaaaa
        \item bbbbb
     \end{classicsbibliography}

科研費報告書表紙

表紙の例に従って、次のように maketitle を再定義した。

\def\kakennumber#1{\gdef\@kakennumber{#1}}
\def\@kakennumber{\relax}
\def\kakenkadai#1{\gdef\@kakenkadai{#1}}
\def\@kakenkadai{\relax}
\renewcommand{\maketitle}{%
 \begin{titlepage}%
   \let\footnotesize\small
   \let\footnoterule\relax
   \let\footnote\thanks
   \null\vfil
   \begin{center}
     \hrule width\textwidth height0.8pt
     \vskip 2em
     \Large\@kakenkadai%
     \vskip 2em%
     \hrule width\textwidth height0.8pt
   \end{center}\par
   \begin{flushright}
    {\Large \@kakennumber}
   \end{flushright}\par
   \vfil
   \begin{center}
    {\bfseries\Large \@title}
   \vfil\vfil
   {\large \@date \par}%
   \vfil
   {\large \@author \par}%
   \end{center}\par
   \@thanks\vfil\null
 \end{titlepage}%
 \setcounter{footnote}{0}%
 \global\let\thanks\relax
 \global\let\maketitle\relax
 \global\let\@kakenkadai\@empty
 \global\let\@thanks\@empty
 \global\let\@author\@empty
 \global\let\@date\@empty
 \global\let\@title\@empty
 \global\let\kakenkadai\relax
 \global\let\title\relax
 \global\let\author\relax
 \global\let\date\relax
 \global\let\and\relax
}%

参考文献

  1. 奥村晴彦、『LaTeX2e 美文書作成入門』(改訂第3版)、技術評論社、1997/2004年(改訂第3版)。
  2. ページ・エンタープライゼズ(株)、『LaTeX2e マクロ&クラスプログラミング基礎解説』、技術評論社、2002年。
  3. 吉永徹美、『LaTeX2e マクロ&クラスプログラミング実践解説』、技術評論社、2003年。

#amazon(4774119407,left,[美文書])

#amazon(4774115460,left,[基礎解説])

#amazon(4774117587,left,[実践解説])


*1 2006年発行予定。
*2 逸身喜一郎(研究代表者)、『平成14年度〜平成17年度科学研究費補助金(基盤研究(B))研究成果報告書−−古典古代史の近年の動向に対応したギリシャ・ローマ思想史ならびに文学史の書きかえ−−(研究課題番号 14310226)』、東京大学大学院人文社会系研究科、2006年。
*3 しかしこれを何が何でも消さなければならない、という人は、普通いないであろう。
*4 thebibliography 環境。

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