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エウリーピデース『ヘレネー』(Euripides, Helena

Last updated: 2009/07/10 by MATSUURA Takashi

参考文献

注釈

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登場人物

人物ギリシア語名略号(ギ)ラテン語名略号(ラ)説明
ヘレネーἙλένηΕλ.HelenaHel.
テウクロスΤεῦκροςΤε.TeucerTe.
メネラーオスΜενέλαοςΜε.Menelaus
老婆γραῦςΓρ.
使者ἄγγελοςΑγ.
テオノエーΘεονόηΘε.
テオクリュメノスΘεοκλύμενος
第2使者ἕτερος ἄγγελος
ディオスコロイΔιόσκοροι

役者の割り振り

第1俳優第2俳優第3俳優
0001--0067ヘレネー------
0068--0163テウクロス---
0164--0385------
0386--0436---メネラーオス---
0437--0482---老婆
0483--0527------
0528--0596ヘレネー---
0597--0757メネラーオスの従者
0758--0864---
0865--1029テオノエー
1030--1106---
1107--1164------
1165--1183---テオクリュメノス
1184--1300ヘレネー
1300--1368---------
1369--1389ヘレネー------
1390--1440メネラーオステオクリュメノス
1441--1450---
1451--1511---------
1512--1618使者---テオクリュメノス
1619--1626------
1627--1641第2使者---
1642--1687カストール
1688--1692---------

書き出し(第1行)

(ΕΛΕΝΗ)

Νείλου μὲν αἵδε καλλιπάρθενοι ῥοαί,

(ヘレネー)

ここに流れているのは、美しい乙女たちの訪れるナイルの流れである。

あらすじ

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Breviata
in(n).
init / ineunt
ex(x).
exit / exeunt
Aeol.
Aeolic
ia. tr.
iambic trimeter
ia.-tro.
iambo-trochaic
韻律あらすじ入退場
1--163プロローグia. tr.
1--67ヘレネーの独白。エジプトの地、その先王プローテウス、その子どもテオクリュメノス、テオノエーの説明(1--15)。自分の出自(16--22)、パリスの審判とトロイア戦争のきっかけ(22--43)。ヘルメースがヘレネーをプローテウスの館へと連れてきたこと(44--55)。いずれ自分はスパルターの地に戻れると言われているが、先王の息子が結婚を迫ってきており、それが脅かされていることを結語で述べる(56--67)。Hel. in. (1)
68--163ヘレネーとテウクロスの対面Te. in. (68)
164--252パロドスia.-tro.Cho. in. (179)
253--514第1エピソードia. tr.
253--329
330--385アモイバイオンia.-tro.Hel. & Cho. exx. (385)
386--436ia. tr.メネラーオスの独白Me. in. (386)
437--482メネラーオスと老婆の対話Gr. in (437), Gr. ex. (482)
483--514メネラーオスの独白。メネラーオスは舞台に残ったまま。
515--527再パロドスAeol.王宮より合唱隊の再入場。王宮の中でテオノエーによる神託を聴き、メネラーオスが死んでおらず、まだ帰国の途中であることを知る。Cho. in (515)
528--1106第2エピソードia. tr.
528--596ヘレネーとメネラーオスの再会。ヘレネーもテオノエーの神託を喜んでいる。王宮から姿を現し再びプローテウスの墓の前に進み出ようとするが、近くに何者かがいることに気づく(541)。テオクリュメノスの命令で待ち伏せされたのではないかと危惧したヘレネーは墓に手をかけて庇護を求めるために走ろうとする(541--545)。メネラーオスはそれに気づいて制止する。彼は、彼女の姿がヘレネーにあまりにもそっくりなので驚く(548--549)。ヘレネーの方は彼がぼろをまとっているので、盗人か何かだと決めつける。すると両者はともに「おまえは誰だ?」と問う。どちらもきちんと答えようとしないが、メネラーオスが「おまえはもっともよくヘレネーに似ている」(563)と言ったので、ヘレネーは彼がメネラーオスだと知り、彼を抱こうとする(566)。しかし洞窟にヘレネーを幽閉してきたメネラーオスは目の前にいる女が本当のヘレネーであることを信じようとしない(567--593)。メネラーオスは話を切り上げ、海岸の方へと続く道の方から退場しようとする。Hel. in (528)
597--624従者の報告。そこへメネラーオスの従者が海岸の方から息を切らして(602)到着する。彼は洞穴からヘレネーの似姿が消え、天空へと戻っていったことを報告する(597--615)。やがてヘレネーもその場にいることに気づく(616)。メネラーオスはこの報告を聴いて、今まで話していた女がヘレネーであることをやっと信じる(622--624)。Th. in (597)
625--697アモイバイオン~ doch. + ia.ヘレネー(とメネラーオス)による歌。2人は抱き合って(627)再会の喜びをかみしめる。メネラーオスはヘレネーに、今までの出来事について尋ねる。

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