Computer/ECCS/2016

ECCS2016でMewを使う

概要

ECCS2016以降は学生はECCSクラウドメール(実態は個人利用のGmailとほぼ同等)を利用する.2020年度以降に初めて利用する教職員もECCSクラウドメールを利用することになり,以前からECCS教職員メールを用いていた教職員も,2020年6月15日からECCSクラウドメールを利用することになる(最後の場合は以前のメールアドレスも引き続き利用可能).

Mewではそのままでは利用できない.次のような方法がある.

  1. 「安全性の低いアプリケーション」を有効化する(2020/06/15に新規ユーザは不可能,2021/02/15に完全廃止).
  2. 2段階認証プロセスを有効化し,アプリパスワードを発行する.
  3. OAuth対応させる.

方法1ならばほかに何もしなくても利用できる場合が多いが,セキュリティレベルは低下する.方法3について,oauth2.elはあるようだが,Mewで使うことができるかどうかは不明.

方法2で設定する.アプリパスワードは16文字あり,覚えるのが難しいので,GnuPGで保存する.

インストールと設定(自宅のMac端末で)

macOS Catalinaで確認済.Emacs.appは,emacsの最新版を自分でmakeしたもの.

以下の方法は「安全性の低いアプリケーション」を有効化し「ない」で一般的なGmailを利用する場合にも用いることができると思われる.

  1. Mewのマニュアルを読んでおく.
  2. openssl-1.1.xをインストールする.
    $ ./Configure darwin64-x86_64-cc --openssldir=/usr/local/ssl/macos-x86_64
    $ make
    $ sudo make install
  3. stunnelをインストールする.
    $ ./configure --disable-libwrap --with-ssl=/usr/local/ssl/macos-x86_64/
    $ make
    $ sudo make install
  4. GnuPGをインストールする.GnuPG for OS Xなどのパッケージも用意されている.あるいはbrewなどでインストールする.
  5. パッケージでインストールした場合,リンクを張っておくと.mew.elなどでの設定が不要で便利.次はGnuPG for OS Xの場合.
    $ sudo ln -s /usr/local/gnupg-2.2/bin/gpg /usr/local/bin/
    $ sudo ln -s /usr/local/gnupg-2.2/bin/gpg-agent /usr/local/bin/
  6. PGPのキーを作成する.
    $ gpg --gen-key
  7. mew-pinentryを/usr/local/binなどにコピーしておく.次はEmacs.appを利用している場合.
    $ sudo cp /Applications/Emacs.app/Contents/MacOS/bin/mew-pinentry /usr/local/bin
  8. $HOME/.gnupg/gpg.confに次のように記述する.
    no-auto-key-retrieve
    auto-key-locate local
  9. $HOME/.gnupg/gpg-agent.confに次のように記述する.
    pinentry-program /usr/local/bin/mew-pinentry
  10. .mew.elに次のように記述する.
    (setq mew-use-master-passwd t)

インストールと設定(ECCS2016のiMac端末で)

stunnel

brewでインストールされているopensslを利用する.

$ cd
$ pwd
/home/0123456789
$ mkdir .local
$ ./configure --prefix=/home/0123456789/.local --with-ssl=/usr/local/brew/Cellar/openssl/1.x.x/ --disable-libwrap
$ make
$ make install

$HOME/.bash_profileにPATHを追加しておく.

$ echo "export PATH=~/.local/bin:$PATH" >>~/.bash_profile

Mewのインストール

$ ./configure --prefix=$HOME/.local/share \
    --with-emacs=/Applications/Emacs.app/Contents/MacOS/Emacs \
    --with-elispdir=$HOME/.local/share/emacs/site-lisp/mew \
    --with-etcdir=$HOME/.local/etc/mew \
    --localstatedir=$HOME/.local/var \
    --infodir=$HOME/.local/share/info \
    --mandir=$HOME/.local/share/man
$ make && make install-jinfo && make install

これではうまくインストールできないようだ.代替案については検討中.

.mew.el

(setq load-path (cons "~/.local/share/emacs/site-lisp/" load-path))
(setq exec-path (append exec-path '("/usr/local/bin")))
(setq mew-prog-ssl "/home/0123456789/.local/share/bin/stunnel")
(setq mew-use-master-passwd t)

ECCSクラウドメール上での設定

  1. Webブラウザでログインする.
  2. 右上にある,自分の名前のイニシャルのボタンから[Googleアカウントを管理]をクリックする.
  3. [セキュリティ]タブをクリックする.
  4. [Googleへのログイン]ペインで[2段階認証プロセス]を有効にする.
  5. [Googleへのログイン]ペインで[アプリパスワード]をクリックし,アプリパスワードを発行する(現在は16文字の英小文字).

Mewでの操作

  1. Mewを起動してC-c C-mを入力するとマスターパスワードを設定することができる.
  2. 初めてECCSクラウドメールにアクセスするときに(IMAP)パスワードを要求されるので,IMAP用パスワードではなく,アプリパスワードの方を入力する.
  3. Mewを終了するときに$HOME/Mail/.mew-passwd.gpgに種々のパスワードが保存される.再度Mewを起動して何らかのパスワード入力が必要になった場合,マスターパスワードを入力するよう促されるので,1で設定したマスターパスワードを入力する.すると2で入力したパスワードが.mew-passwd.gpgから取り出されて自動的に送信される.

添付ファイルの削除

添付ファイルのみを削除するにはThunderbirdやOutlookを使う必要がある(多くのメーラやWebメールのページではできない).


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