eLearning/InputMethod
Mac での古典ギリシア語の入力方法†
Mac OS X 10.4 Tiger で確認しています。
「言語環境」の設定†
- [アップルマーク]—[システム環境設定...]を開きます。
- [言語環境]をクリックします。
- [入力メニュー]ペインを選択します。
- 一覧に次の項目がありますので、左のチェックボックスにチェックをつけます。いまつけられているチェックはそのままで構いません。
- キーボードビューア(任意)
- 文字パレット(任意)
- Greek Polytonic
- 「言語環境」のウィンドウを閉じます。
- [Command] + [Opt] + [Space] を何回か押していくと画面右上の入力メニューが「Greek Polytonic」に変わります。もちろんクリックして選んでも大丈夫です。
- キーボードレイアウトがわからない時は、入力メニューから「キーボードビューアを表示」を選択します。オレンジ色になっている部分は、先にそのキーを押しておいて他のキーを押すとアクセントなどが入力できるものです。シフトなどの組み合わせで様々なアクセントなどが入力できます。次のキーを押すとキーボードレイアウトが変わります。いろいろ試してキーボードレイアウトを眺めてみてください。
- Shift
- Option
- Shift + Option
- キーボードから入力できない文字は入力メニューから「文字パレット」を選択して文字パレットから入力することができます。文字パレットではいろいろな分類で表示させることが可能ですが、次の分類がおすすめです。
- 下の方にある「虫めがね」のフィールドに文字などを入力すると、文字を検索することができます。
ギリシア語の入力方法のヒント†
- キーボードは JIS 配列(日本で一般的な、ひらがなが刻印されているもの。jp106)であるとします。
- [A] などとある場合は、A が刻印されているキーを押すことを示します。シフトキーと組み合わせる場合は必ず [Shift] + [A] と表記してあります。
- I,l などは紛らわしいので、それぞれ「i」「L」と表示してあります。
句読点†
グリフ | . | · | , | ; | ’ | ' |
意味 | フル・ストップ | ハイ・ストップ | コンマ | 疑問符 | アポストロフィ1 | アポストロフィ2 |
キーアサイン | [.] | [Opt] + [9] | [,] | [Q] | [Opt] + [N] | [Opt] + [:] |
備考 | 英語などと同様 | | 英語などと同様 | [Shift] などは必要なし | 2より好ましい | 1の方が好ましい |
かっこ類†
グリフ | ( ) | « » | “ ” | ‘ ’ | { } | [ ] | < > |
意味 | パーレン | ギュメ | ダブルコーテーション | シングルコーテーション | ブレース | ブラケット | 三角ブラケット |
キーアサイン | [Shift] + [9], [0] | [Opt] + [<], [>] | [Opt] + [Shift] + [V], [N] | [Opt] + [V], [N] | [Opt] + [Shift] + [@], [[] | [Opt] + [@], [[] | [Shift] + [<], [>] |
その他記号†
グリフ | - | \ |
意味 | ハイフン | バックスラッシュ |
キーアサイン | [Opt] + [-] | []](む) |
備考 | | |
アクセント記号等(単独)†
α や ι の例で説明します。アクセント記号のみを入力するには、次にアクセントのつけられない文字(子音など)を入力するか、[Space] を入力します。
グリフ | ά | ὰ | ᾶ | ἀ | ἁ | ᾳ | ← | ϊ | ᾱ | ᾰ |
意味 | 鋭 | 重 | 曲 | 無気 | 有気 | イオタ・サブスクリプト | ← | 分音 | 長音 | 短音 |
修飾キー | [;] | [[] | [@] | [:] | [Shift] + [:] | [Shift] + [@] | [Opt] + [i] | [Shift] + [;] | [Shift] + [Opt] + [L] | [Opt] + [L] |
「修飾キー」を押したあと(いったん手を離して)文字キー([A] など)を押します。
アクセント記号等(複合)†
アクセント記号等を組み合わせるには、単にそれらを順不同で別々に入力した後に文字キーを押すか、以下の修飾キーを使います。
グリフ | ἄ | ἅ | ἂ | ἃ | ἆ | ἇ | ΐ |
意味 | 無気+鋭 | 有気+鋭 | 無気+重 | 有気+重 | 無気+曲 | 有気+曲 | 分音+鋭 |
修飾キー | [/] | [Shift] + [/] | [^] | [Shift] + [^] | [-] | [Shift] + [-] | [Shift] + [W] |
[Shift] を使わない場合は無気、使う場合は有気になります。
フォント†
Mac OS X には古典ギリシア語のグリフ(字形)を含むフォントがいくつかインストールされています。他のフォントをインストールしたい場合は以下のようにします。
ダウンロード†
を見てください。
Font Book を用いる方法†
- フォントをダウンロードしておきます。
- 目的のフォントをダブルクリックすると Font Book が起動します。Font Book が起動しない場合は右クリックして「このアプリケーションから開く」-「Font Book」を選択して起動させてください。
- 「Font Book」-「環境設定」で「デフォルトのインストール場所」を設定しておきます。
- フォントの文字見本が表示されているウィンドウの右下に「インストール」ボタンがありますので、これをクリックします。
- 「デフォルトのインストール場所」が「コンピュータ」の場合は管理者権限が必要です。「認証」ウィンドウが表示されますので、適当なものを入力してください。
ファイルのコピーによる方法†
- フォントをダウンロードしておきます。
- フォントをコピーします。
- 現在使っているユーザのみ:「ライブラリ」-「Fonts」フォルダ(~/Library/Fonts ディレクトリ)
- そのコンピュータを使っているすべてのユーザ:「起動ディスク」-「ライブラリ」-「Fonts」フォルダ(/Library/Fonts ディレクトリ)
- /Library/Fonts ディレクトリにコピーするには管理者の権限が必要です。Finder からコピーする場合は「認証」ウィンドウが表示されますので、適当なものを入力してください。「ターミナル」でコピーする場合は sudo コマンドを用います。
コードの調べ方†
入力した文字の Unicode などでのコードを調べる方法には、たとえば以下のようなものがあります。
文字パレット†
- 入力メニューから「文字パレット」を起動します。
- 調べたい文字を選択します。
- 「文字パレット」の左下の歯車マークのプルダウンから「アプリケーションで選択した文字を表示」をクリックします。
Emacs の hexl-find-file†
- 「テキストエディット」で文字を入力します。3の手順でわかりやすいように、1行に1種類の同じ文字をいくつも入力しておきます。例えば1行目は aaaaaaaaaa で2行目は xxxxxxxxxx としておきます。
- この手順も本来は Emacs で行えばよいのですが、「テキストエディット」ならデフォルトで見やすいフォントが採用されているので、こちらで行いました。
- 「別名で保存...」で「標準テキストのエンコーディング」で次の2種類のエンコーディングを選びます。i が上でいう Unicode の、ii が上でいう UTF8 のエンコーディングになります。
- Unicode (UTF-16)
- Unicode (UTF-8)
- 保存した2種類のファイルを Emacs でバイナリモードで開きます。M-x hexl-find-file で開けます。
コードの変換†
iconv などがインストールされていれば、さまざまな文字コードを変換できます。
$ iconv -f UTF-8 -t UTF-16 input.txt >output.txt
上は UTF-8 から UTF-16(Unicode)に変換する例です。