西洋古典学で用いるさまざまな韻律記号を出力するためのパッケージです.Computer Modern フォントなどに含まれる文字を拡大/縮小し,組み合わせることで韻律記号を作るので,フォントを別途インストールする必要のないのが特長です.
ダウンロードとインストールについては,次のページを見てください.
いろいろな記号の出力方法については第8--9ページにわかりやすい表がありますので,ここでは省略します.
プリアンブルには次のように書いておきます.
\usepackage[en]{metre} \Maginitudo{+1}
`en' オプションをつけると,Oxford などのように,記号が行の中心に揃います.オプションなしならば,記号がベースライン上に揃います.記号の大きさが小さければ \Magnitudo コマンドで大きくしておきます.
次の記号を \metra{} で囲みます.次にあげられている記号は一部です.詳しくは metre.pdf の第8--9ページを見てください.
意味 | 記号 |
---|---|
長 | \m |
短 | \b |
不定 | \a |
短が上,長が下 | \bm |
長が上,短が下 | \mb |
短2つが上,長が下 | \bbm |
長が上,短2つが下 | \mbb |
短2つ | \bb |
短2つが上,短1つが下 | \bbb |
カエスーラ | \C |
ピリオド末 | \Cc |
ストロペー末 | \Ccc |
単語末(2点) | \Pp |
単語末(3点) | \Ppp |
単語末(4点) | \Pppp |
単語末(5点) | \Ppppp |
詩末 | \t あるいは \T |
話者交代 | \x |
詩脚(foot)間などに空白を挿入する場合は \s を入力します.
hiatus [H] や brevis in longo [B] の記号を右肩につけるには \S{H} のようにします.
ある韻律要素,音節に着目したいときに,`u' のように表すことがあります.これは
\metra{\q'\b}
のように書きます.
1文字目 | q または Q | 記号の大きさ(q なら小さい,Q なら大きい) |
---|---|---|
2文字目 | ( ' " ! < | 囲む記号 |
たとえば,ヘクサメトロスの第2詩脚目を示すには次のようにします.
\metra{\n2\m\mbb}
第3詩脚目なら \n3 とします.
架橋(bridge)を示すには次のようにします.
\metra{\tie{\m\m}}