Computer/Mac/OSX

macOS 10.15 Catalina

2019年10月7日(日本時間8日)にリリースされた.

不具合

深刻なものにはまだあまり遭遇していない.ただしMail.appでメッセージが消失する場合があるようだ(今のところ使用していない).

  1. Music.appでカバー付(.pngを埋め込んだ)m4aファイルをiOSデバイスにコピーするとカバーがiOSデバイスで表示されない.

Mojave(まで)にあった一部環境での(?)いくつかの以下のような不具合は解消している.

  1. SafariでWebページを表示させたとき,ボタンとその周辺が黒くなってしまう(ボタンを押すことは可能).
  2. プレビュー.appでPDFファイルなどを開くとファイルによっては真っ黒になる(High Sierraでも起こる).

インストール

  1. おおむねmacOS 10.14 Mojave, macOS 10.13 High Sierra, macOS 10.12 Sierraと同様にインストールできる.Mojaveと同様に安定している印象.
  2. Happy Hacking Keyboard Lite 2のドライバは64bit用にコンパイルされたv. 4.0.0をインストールすればよい.
  3. プリンタドライバ.Brother HL-5270DNはブラザーのWebページによるとCatalinaには対応しないとされている.しかしAppleが提供するBrother プリンタドライバ 3.0はMojaveにもインストールすることができるので試す価値はある.今のところ問題は起きていないが,もし試すのなら自己責任で.

設定

  1. ターミナルの設定.zshに変わったがbashなどにも変更できる.
  2. ログインシェルの変更.
    $ chsh -s /bin/bash
  3. texliveのPATH.
  4. /etc/paths.d/
  5. /etc/daily.local
  6. atサービスの有効化
    $ sudo launchctl load -w /System/Library/LaunchDaemons/com.apple.atrun.plist
  7. crontabの読み込み.
    $ crontab <crontab_bak.txt

ソフトウェアのインストール

一覧

  1. CommandLineTools
    • バージョンを調べるには次のようにする.
      • $ pkgutil --pkg-info=com.apple.pkg.CLTools_Executables
  2. openssl-1.1.1
  3. gmp
  4. pcre2(clamavで必要)
  5. clamav
  6. wget
  7. rtmpdump
  8. nkf
  9. stunnel
  10. ghostscript
  11. smartmontools
  12. pdftk
  13. ffmpeg
  14. pkg-config(libnettleを正しくインストールするために必要?)
    • $ ./configure --with-internal-glib && make
  15. libunistring(gnutlsのために必要)
  16. nettle(gnutlsのためにlibnettleが必要)
  17. libtasn1
  18. gnutls
    • $ ./configure --without-p11-kit --disable-doc && make
  19. GnuPG for OS X

openssl

1.0.2系統はしばらくするとサポートが終了するので,1.1.0 / 1.1.1系統に移行する必要がある.Catalinaであればふつうにインストールできるようだ.

$ ./config --prefix=/usr/local/ssl/macos-x86_64 --openssldir=/usr/local/ssl/macos-x86_64
$ make depend
$ make
$ make test
$ sudo make install

clamav

  1. /usr/local/etc/freshclam.confを作成し,Exampleと書かれている行をコメントアウトする.
  2. ディレクトリを作成する.
    $ sudo mkdir /usr/local/share/clamav
  3. 所有者を変更する.
    $ sudo chown 82:82 /usr/local/share/clamav

gnutls

依存パッケージの導入.

  1. pkg-config(libnettleを正しくインストールするために必要?)
    • $ ./configure --with-internal-glib && make
  2. nettle(gnutlsのためにlibnettleが必要)
  3. libtasn1
  4. gnutls
    • $ ./configure --without-p11-kit --disable-doc && make

macOS 10.15.4 + Command Line Tools for Xcode 11.4 (2020/03)では

ld: weak import of symbol '____chkstk_darwin' not supported because of option: -no_weak_imports for architecture x86_64

エラーが出る.

GnuPG

MewでGmail(アプリパスワード)を使う場合に必要.リンクを張っておく.

$ sudo ln -s /usr/local/gnupg-2.2/bin/gpg /usr/local/bin/
$ sudo ln -s /usr/local/gnupg-2.2/bin/gpg-connect-agent /usr/local/bin/

新しいバージョンのGnuPGをインストールした場合はリンクの張り直しが必要.

perlモジュール

El Capitan以降,rootlessのためそのままではperlモジュールをインストールできない.

$ sudo perl -MCPAN -e shell
(セットアップ)

でまず初期設定を完了させた後,

> o conf makepl_arg "INSTALLBIN=/usr/local/bin INSTALLSCRIPT=/usr/local/bin"
> o conf commit
> quit

で/usr/local/binに書き込むよう設定する.

必要に応じてCPANの更新を行う.

$ sudo perl -MCPAN -e shell
> install CPAN
> reload CPAN

必要なモジュールをインストールする.

> install String::MkPasswd
> install Spreadsheet::Read
> install Text::CSV_XS
> quit

必要?

> install Spreadsheet::ParseXLSX
> install Spreadsheet::XLSX
> install Text::Iconv

softwareupdate

$ softwareupdate -ia --include-config-data

とすると

  1. MRTConfigData
  2. XProtectPlistConfigData

もインストールすることができる.

2020年8月くらいからCommand Line Tools beta 5 for Xcodeがなぜか必須パッケージとされてしまっているので,無視するようにする.

$ sudo softwareupdate --ignore 'Command Line Tools beta 5 for Xcode'

フォント

リスト

Assetsディレクトリ

/System/Library/AssetsV2/com_apple_MobileAsset_Font6以下に以下のような.ttcファイルが保存されている.Font Book.appで見本を確認することができる.

  1. bed67bd011d9d4e97749b4ebd79cf3e2dcecba16.asset/AssetData/NanumMyeongjo.ttc
  2. 9bd45c7ab49a40b44f12cf3e9cc24c95deeb6950.asset/AssetData/Hiragino_Sans_CNS.ttc
  3. 8c0330b20283b003feedd04d383c57cd1aab8c7f.asset/AssetData/TsukushiBMaruGothic.ttc
  4. ed05ed1bf0ae795a87c920f72d0605596b26a1bf.asset/AssetData/Kyokasho.ttc
  5. 47917ec55988d923f94faa91281c55a72d0f1986.asset/AssetData/Klee.ttc
  6. bc33cd59d294e68931be881ff65bdd35dd2456f1.asset/AssetData/ToppanBunkyuGothicPr6N.ttc
  7. 5f28784bcd892277e8900ddc476d9f3e03e8f894.asset/AssetData/YuMincho.ttc
  8. 3b465acf481dbe6ca0df4e14d0ffde6603755b46.asset/AssetData/Hannotate.ttc
  9. 6f297c343cb8314790837490c0a834f65d2e3bb0.asset/AssetData/TsukushiAMaruGothic.ttc

TeXLive

  1. フォントのリンクを作成する.
  2. updmap --userを実行する.
  3. 日本語フォントのセットアップ.

バージョン

ProductBuildDarwinxnuSecUpd日付備考
10.15.719H52419.6.0xnu-6153.141.16~12021-0012021/02/10Supplemental Update
10.15.719H51219.6.0xnu-6153.141.16~12021-0012021/02/02
10.15.719H11419.6.0xnu-6153.141.????2020-0012020/12/16
10.15.719H1519.6.0xnu-6153.141.2.2~12020/11/11Supplemental Update
10.15.719H219.6.0xnu-6153.141.2~12020/09/25
10.15.619G202119.6.0xnu-6153.141.1~12020/08/12Supplemental Update
10.15.619G7319.6.0xnu-6153.141.1~92020/07/15
10.15.519F10119.5.0xnu-6153.121.2~22020/06/02Supplemental Update
10.15.519F9619.5.0xnu-6153.121.1~72020/05/28
10.15.419E28719.4.02020/04/08Supplemental Update
10.15.419E26619.4.02020/03/24
10.15.319D7619.3.02020/01/29
10.15.219C5719.2.02019/12/11
10.15.119B8819.0.02019/10/29
10.1519A58319.0.02019/09/26

xnu-6153.141.1~1 (2020/08/12)は1つ前のバージョンより番号が小さくなっているが,理由は不明.

システム要件を満たしていないコンピュータにインストールする

インストール

以下のプログラム(macOS Catalina Patcher)を用いるとmacOS Catalinaのシステム要件を満たしていないコンピュータであってもインストールできることがある.

セキュリティアップデート

Catalina patcherを当ててインストールしている場合,10.15.7以降のセキュリティアップデート(2020-001以降)はうまくインストールできないことがある.

  1. jackluke's CatalinaOTAswufix.appをダウンロードする.
  2. 1をデスクトップ等にコピーして実行する.
  3. しばらくすると[システム環境設定]の[ソフトウェア・アップデート]に「このMacはApple Developer Seed Programに登録されています。……」と出るので,左下の[詳細…]を押して「デフォルトに戻す」を押す.
  4. 右下の[詳細…]で自動的に行う操作を「アップデートを確認」のみにする.
  5. アップデートを確認する.
  6. これでもうまくいかなければ,mac OS 10.15 Catalinaインストーラで起動し,インストーラ中の「ターミナル」を起動して,アップデート用パッケージをinstallerコマンドでインストールしてみる.これではうまくいかないことがあり,最悪の場合はシステムが起動しなくなるので自己責任で……
    # installer -pkg /Volumes/Catalina/Library/Updates/0xx-xxxxx/SecUpd2021-001Catalina.pkg -target /Volumes/Catalina
  7. Catalina patcherのインストール後用パッチを当てて再起動する.

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