CTAN(TeX 用語集 をご覧ください)にはたくさんの古代文字が収められています。そのうち、紀元前4世紀・紀元前6世紀のギリシア語フォントと線文字Bフォントのインストール方法について解説します。以下ではそれぞれを次のように呼び替えます。
途中、「{greek4cbc,greek6cbc,linearb}」という表記が出てきますが、これは「ここには greek4cbc、greek6cbc、linearb のうちのどれかが入る」という意味です。
linearb に関しては「linearb での .mf ファイルの生成」を行う調整も行っています。調整が必要なければ、以下行の先頭に # を加えてコメントアウトしてください。
sed 's/%%%¥¥usepostamble/¥¥usepostamble/g' linearb.ins >linearb.ins.tmp sed 's/%%%¥¥generateFile{linb10.mf}/¥¥generateFile{linb10.mf}/g' linearb.ins.tmp >linearb.ins
作業終了後に root で
# mktexlsr # updmap-sys
を実行するのを忘れないようにしてください。なお、そのあとで
# cd /var/tmp/ # rm -rf texfontswork
を実行して、インストール用の一時ディレクトリを削除することをお勧めします。
CTAN については TeX 用語集 をご覧ください。
が必要なファイル一式をまとめたものです。
以下に個々のファイルがあります。
適当なところに解凍します。ここでは、シェルスクリプトに合わせて /var/tmp/texfontswork に解凍します。
$ mkdir /var/tmp/texfontswork $ cp {greek4cbc,greek6cbc,linearb}.zip /var/tmp/texfontswork $ cd /var/tmp/texfontswork $ unzip {greek4cbc,greek6cbc,linearb}.zip
.ins ファイルを latex で処理すると必要なファイルが生成されます。linearb に関しては、latex で .ins ファイルを処理する前に次の「linearb での .mf ファイルの生成」をご覧ください。
$ latex {greek4cbc,greek6cbc,linearb}.ins
linearb/README に書かれていますが、配布された .ins ファイルのままでは .mf(METAFONT)ファイルが生成されません。絶対に必要というわけではないですが、作っておいた方がよいでしょう。
linearb/linearb.ins の51-52行目が次のようにコメントアウトされていますので、頭の %%% を消しておきます。
%%%¥usepostamble¥empty %%%¥generateFile{linb10.mf}{t}{¥from{linearb.dtx}{up}}
あとは書き換えた linearb.ins ファイルを latex で処理すればOKです。
.ins ファイルを latex で処理すると、いくつかのファイルが生成され、同じディレクトリに以下のようなファイルが存在することになります(「*」の部分には適当な名前が入ります)。
TeX におけるフォント の「フォントの配布」にある規則にしたがってコピーします。*.dtx, *.tex ファイルは $TEXMFLOCAL/tex/latex/ 以下に、*.pdf ファイルは $TEXMF/doc/latex/ 以下にコピーします。コピーする際のディレクトリは、例えば *.pdf ファイルなら
としておきます。
# mktexlsr # updmap-sys --nomkmap --enable Map={greek4cbc,greek6cbc,linearb}.map # updmap-sys
TeX におけるフォント に「フォントテーブル」についての解説があります。archaic の場合は、それぞれ以下のフォントになります。