eLearning/InputMethod
macOSでのラテン拡張文字の入力方法†
ラテン文字を使用する英語以外の言語ではウムラウトなど,アクセント類が付された文字を扱うことがあります.たとえば,もっぱらドイツ語を入力する場合はドイツ語用のキーボード配列を追加すればよいですが,いろいろな言語を少しだけ入力する場合,わざわざそれらの言語のキーボード配列を追加するのは面倒です.また,サンスクリット語のラテン文字転写など,macOSには専用のキーボード配列が用意されていない場合があります.
以上のような場合のために,英語用キーボードでアクセント類が付された文字を扱う方法を以下で解説します.
なお以下の方法を用いても,そのままキーボードから入力することが不可能な文字もあります(ḗ, ṓなど).間に合わせの方法ですが,日本語入力ソフトの単語登録機能を使うのが簡単でしょう.
以下でたとえば
[Opt] + u → a.
は,「[Opt]キーとuキーを一緒に押したあと,(一旦手を離して)aを押す」を表します.
アクセント類を単体で,つまりaなどの文字と合成しないで ¨ のように入力したい場合があります.その場合はaなどの代わりにスペースキーを押下します.すなわち,たとえば
[Opt] + u → スペース.
のように入力します.あるいは,[Shift]キーと一緒に使うとスペースキーを押下する必要がなくなります.つまり,たとえば
[Shift] + [Opt] +u
のように入力します.
ことえり「英字」,USで使えるもの†
- ウムラウト等(ä)
- [Opt] + u → a.
- 鋭アクセント(á)
- [Opt] + e → a.
- 重アクセント(à)
- [Opt] + _ → a.
- 曲アクセント(â)
- [Opt] + i → a.
- チルダ(ñ)
- [Opt] + n → n.
U.S. Extendedで使えるもの†
入力ソース「U.S. Extended」を用いると上のものに加えてさらに多くの特殊文字が簡単に入力できます.入力ソースの追加の方法については次の節を見てください.
- 長音記号(ā)
- [Opt] + a → a.
- 短音記号(ă)
- [Opt] + b → a.
- セディーユ(ç)
- [Opt] + c → c.
- ハーチェク(š)
- [Opt] + v → s.
- 下点(ṣ)
- [Opt] + x → s.
- 上点(ṅ)
- [Opt] + w → n.
- 曲アクセント(â)
- [Opt] + 6 → a.
入力ソースを追加する†
- 次のどちらかの方法で「言語とテキスト」の「入力ソース」ペインを開きます.
- 画面右上の入力モード(「あ」など)で「"○○○○○"環境設定を開く」(○○○○○の部分は「言語とテキスト」「キーボード」「日本語」などです).
- 画面左上の「アップルマーク」—「システム環境設定」—「言語とテキスト」.
- 入力ソースの一覧で「U.S. Extended」にチェックをつけます.必要に応じて一番上にある「キーボードビューアと文字ビューア」にもチェックをつけるとよいでしょう.
- 「キーボードビューアを表示」にすると,キーボードビューアが表示されます.これを表示させた状態で[Opt]キーを押します.(合成可能な)アクセント類のキーがオレンジ色になります.はじめのうちはこれを見ながら入力するとよいでしょう.
入力ソースの切り替え†
キーボードで入力ソースを切り替えるには次のどちらかの方法で行います.
- [Command] + スペース.
- [Opt] + [Command] + スペース.
キーボードレイアウトを追加する†
Ukelele.appを用いると新たなキーボードレイアウトを作成することができます.
長押しを用いる方法†
Mac OS X 10.7 Lion以降では,iOSと同様にキーの長押しで発音区別記号を伴った文字を入力することができるアプリケーションがあります.たとえばテキストエディットで「a」を長押しすると
という吹き出しが現れますので,目的の文字の下に表示されている数字のキーを押すか,目的の文字をクリックします.
吹き出しに現れる文字を追加する†
英語キーボードを使っている場合,次のファイルを書き換えます.書き換える前に必ずバックアップをとっておきます.
- /System/Library/Input Methods/PressAndHold.app/Contents/Resources/Keyboard-en.plist
FAQ†
- バックスラッシュを入力しようとすると円記号が入力される.→[Opt] + [¥]でバックスラッシュが入力できます.
- iOSでU.S. Extendedを選んでも[Opt]が出てこない(iPhone, iPad, iPod touchなど).→外付けキーボードを使う必要があります.