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個別韻律解説†
方言(地域)と韻律の種類の間には必然的な結びつきはないが、ギリシアにおいてはわかちがたく結びついており、次のような関係がある。
- イオニア
- 叙事詩、エレゲイア、イアンボス等
- アイオリス
- サッポー、アルカイオス
- ドーリス
ギリシア最古の文学はもちろん叙事詩であるが、むしろアイオリスの韻律の方が古い形をとどめていると考えられる。
- 音節数が厳格に決められていて、縮約(contraction)や分解(resolution)が起こらない。
- 使われているコーロンの形が、古いインド—ヨーロッパ語族の韻律の形をとどめている。
- ピリオドのはじめの方の要素の長さが決まっていない場合があり、これも古いインド—ヨーロッパ語族の韻律の形をとどめている。
このため、アイオリスの韻律から順番に見ていくことにする。