cm-super とは、EC フォントの PostScript Type 1 形式のフォントのことです。アクセント類がついた欧文フォントを扱うにはプリアンブルに
¥usepackage[T1]{fontenc}
と書いておきますが、これだとフォントはビットマップで生成され、汚くなってしまいます。それを改善するためのフォントです。
ただし cm-super の配布物は 60MB 以上あるので、標準の TeX の配布物には含まれていません。別途インストールする必要があります。
cm-super に代わるものとしては Latin Modern フォントがあります。こちらは最近の標準の配布物に含まれていることが多いです。使うには次のようにします。
¥usepackage[T1]{fontenc} ¥usepackage{textcomp} ¥usepackage{lmodern}
以下の作業を自動的に行うシェルスクリプトです。
使用の前に TeX におけるフォント|TeXFont の「シェルスクリプト」の項の注意を必ず読んでください。作業終了後に root で
# mktexlsr # updmap-sys
を実行するのを忘れないようにしてください。なお、そのあとで
# cd /var/tmp/ # rm -rf texfontswork
を実行して、インストール用の一時ディレクトリを削除することをお勧めします。
CTAN については TeX 用語集|TeXKeywords をご覧ください。
が必要なファイル一式をまとめたものです。
以下に個々のファイルがあります。
適当なところに解凍します。ここでは、シェルスクリプトに合わせて /var/tmp/texfontswork に解凍します。
$ mkdir /var/tmp/texfontswork $ cp cm-super.zip /var/tmp/texfontswork $ cd /var/tmp/texfontswork $ unzip cm-super.zip
cm-super.zip を解凍するといくつかのディレクトリが作成されますが、以下のディレクトリにあるファイルを TeX におけるフォント|TeXFont の「フォントの配布」にある規則にしたがってインストールします。他のファイルについてはコピーする必要はありません。
インストールする際のディレクトリ名は「cm-super」にします。例えば dvips ディレクトリの下にある *.enc ファイルは
ディレクトリに、dvips ディレクトリの下にある *.map ファイルは
ディレクトリにコピーします。最後に type1ec.sty を
ディレクトリにコピーします。
# mktexlsr # updmap-sys --enable Map=cm-super-t1.map # updmap-sys --enable Map=cm-super-ts1.map # updmap-sys --enable Map=cm-super-t2a.map # updmap-sys --enable Map=cm-super-t2b.map # updmap-sys --enable Map=cm-super-t2c.map # updmap-sys --enable Map=cm-super-x2.map
プリアンブルに次のように書いておきます。
¥usepackage{type1ec} ¥usepckage[T1]{fontenc}