Alexander.otf のギリシア語部分を LaTeX で使えるようにします。基本的な手順は
にあります。必要な .enc, .tfm, .pfb などはすでに得られているとします。
このままだとギリシア語中でアポストロフィを表す「''」が鋭アクセント2個で出力されてしまいます。これはリガチャの情報が与えられていないからです。
.afm ファイルにリガチャの情報を書き加えて afm2tfm で .tfm に変換することもできますが、ここでは直接 .tfm の方を変更します。.tfm は人間の読めないフォーマットなので、読めるフォーマットに変換します。
$ tftopl alxndr.tfm alxndr.pl
FONTDIMEN というセクションがあるので、その下に LIGTABLE セクションを加えます。これは、「tonos + tonos」を「quoteright」(= apostrophe)に置き換えよ、ということです。なお、CB.enc では tonos は8進数コードで47、quoteright は35です。半角スペースの数にも注意します(参考:TeX の仮想フォント - insomnia http://nox-insomniae.ddo.jp/insomnia/2006/09/tex-vfonts.html )。
(FONTDIMEN (SLANT R 0.0) (SPACE R 0.328) (STRETCH R 0.3) (SHRINK R 0.1) (XHEIGHT R 0.41) (QUAD R 1.0) ) (LIGTABLE (LABEL O 47) (LIG O 47 O 35) (STOP) )
書き換えが済んだら .tfm に戻します。
$ pltotf alxndr.pl
この方法を用いれば、他のリガチャに関する問題も同様に解決できます。