フォント出力のテストをするときには、「.tex ファイルの作成」の要領で日本語を含まない .tex ファイルを article などの documentclass で作成して latex で処理します。日本語を含んでいたり、j(s)article などの documentclass を用いた場合、何か問題が起こったときに切り分けがしにくくなるでしょう。
latex で処理した後、xdvi で表示させたり、dvipdfmx で PDF ファイルに変換してみましょう。PDF ファイルを作成したら、Adobe Reader などでフォント情報を表示させ*1 目的のフォントが Type 1 で埋め込まれているかどうか確認します。
まず、.sty ファイルを作っていないのなら、プリアンブルで使いたいフォントを指定する必要があります。ここで紹介されているフォントを使う場合 T1 エンコーディングになっているはずですから、その指定も一緒にしておきましょう。xxx の部分にはインストールしたフォントの名前を入れてください。例えば bpn。
\documentclass{article} \usepackage[T1]{fontenc} \renewcommand*{\rmdefault}{xxx}
.sty ファイルを作っているのなら、それを読み込めばよいですね。
\usepackage{xxxx}
あとは表示させたい文章を打っていけばよいだけです。ただし、いくつもの書体で同じ文章を表示させることになるので、表示させたい文字列を定義しておくとよいでしょう。例えば次のようにします。
\def\fontdisplay{% ABCDEFGHIJKLMNOPQRSTUVWXYZ\\ abcdefghijklmnopqrstuvwxuz\\ 0123456789\\ ffi ffl\\ \& }
すると、
\begin{quote} \textit{\fontdisplay} \end{quote}
とするだけで上の文字列が(この場合イタリックで)表示されます。
スモールキャップ体の場合は次のようにして小文字との大きさの比を見ておくとよいでしょう。
\def\smallcapstest{% a\textsc{a} b\textsc{b} c\textsc{c} d\textsc{d} e\textsc{e} f\textsc{f} g\textsc{g} h\textsc{h} i\textsc{i} j\textsc{j} k\textsc{k} l\textsc{l} m\textsc{m} n\textsc{n} o\textsc{o} p\textsc{p} q\textsc{q} r\textsc{r} s\textsc{s} t\textsc{t} u\textsc{u} v\textsc{v} w\textsc{w} x\textsc{x} y\textsc{y} z\textsc{z} }
これらを参考にして、リガチャ(fi, fl など)が有効になっているか、スモールキャップの大きさは大丈夫か、スモールキャップの場合の数字はオールドスタイルかどうか、などをチェックしてください。