TeX/Font
フォントの配布†
Knuth 教授が開発した METAFONT 形式で配布されていれば TeX との親和性は抜群ですが、PostScript で書かれた Type 1 フォント(.pfb)や TrueType フォント(.ttf)、Open Type フォント(.otf)も(必要な変換作業などを施せば)使用可能です。フォントの変換だけで膨大な解説が必要ですから、ここでは TeX 用に一式揃えて配布されているフォントだけを扱うことにします。
後で出てくる ( ) 内の語の意味は以下の通りです。
- vendor
- フォントを作成したベンダ(メーカ)の名前。特にベンダ(作者)が独立したディレクトリを要求していない場合は `public' を用います(一般に CTAN で配布されているものは `public' にすればよいでしょう)。他に、例えば Greek Font Society で配布されているものには `GFS' などを用いればよいでしょう。
- font
- フォントの名前。わかりやすい英語名などを用います。
以下が、フォント関連のファイルの説明です。拡張子ごとの説明になっています。
- .afm
- Adobe フォントメトリックファイル。$TEXMFLOCAL/fonts/afm/(vendor)/(font)/ 以下にインストールする。通常は必要ないが、ビットマップフォントが必要なときに用いられる。また、.afm から .tfm や .vpl ファイルを作ることができる。
- .enc
- フォントエンコーディングファイル。$TEXMFLOCAL/fonts/enc/dvips/(vendor)/(font)/ 以下にインストールする。
- .map
- フォント等の対応付けが書かれたファイル。$TEXMFLOCAL/fonts/map/dvips/(vendor)/(font)/ 以下にインストールする。
- .mf
- METAFONT ソース。$TEXMFLOCAL/fonts/source/(vendor)/(font)/ 以下にインストールする。
- .tfm
- TeX フォントメトリックファイル。フォントの大きさやカーニング、リガチャの情報が書かれている。$TEXMFLOCAL/fonts/tfm/(vendor)/(font)/ 以下にインストールする。
- .pfb
- PostScript Type 1 バイナリファイル。$TEXMFLOCAL/fonts/type1/(vendor)/(font)/ 以下にインストールする。
- .vf
- 仮想フォントファイル。$TEXMFLOCAL/fonts/vf/(vendor)/(font)/ 以下にインストールする。
- .fd
- Font Definition ファイル。$TEXMFLOCAL/tex/latex/ 以下にインストールする。
- .sty
- スタイルファイル。$TEXMFLOCAL/tex/latex/ 以下にインストールする。