TypeSetting/MakingOfProceedings
PDFを作成する際にはそのバージョンや形式が問題になる.PDFで入稿する場合は,一般にできるだけ低いバージョンにするとよい.1.3で問題が出ることは少ないようだ.
文字の埋め込みやアウトライン化が必要なのは言うまでもない.
最近は dvipdfmx のデフォルトではバージョン1.4(Acrobat 5.0相当)のPDFを出力する.ほとんどの場合バージョン1.4で入稿できるはずである.
印刷用にはPDF/X-1にするとよい.これは,PDF のバージョンで言えば1.3に相当(Acrobat 4.0相当)する.現状では PDF/X-1 への変換には有償のソフトウェアが必要であるようだ.
Mac OS X の「Quartz フィルタ」を用いるとPDF/X-3で出力できるので,dvipdfmx で1.4のPDFを作成した後,Preview.app の「別名で保存」でPDF/X-3で出力することもできる.ただしこの方法で作ったPDF/X-3が一般にPDF入稿する際に問題ない品質なのかどうかはよくわからない.
自分の環境で組版から出力まで行えれば問題ないが,組版者が出力結果を確認できない場合は不安になる.
フォントを埋め込んであれば問題ないはずだが,思うような出力になっているか,出力結果を手にした人が簡単に確認できるようにするには,たとえばPDFを1ページずつに分割し,それを低解像度のPNGファイルに変換する方法があると思う.
$ pdftk file01.pdf burst $ convert -density 600x600 pg_0001.pdf pg_0001.png
文字が主体の場合はPNG画像を用いると,解像度の割にファイルサイズが小さくて済む.適宜 600x600 のところを変更する(300x300 など).