本文を読むときの煩雑さを避けるために,あるいは一般読者が敬遠しないように,本文中に合印(注がつけられていることを表す数字と記号)をつけたくないことがある.そのような場合,後注に該当ページと,合印をつけるべき文章の抜粋と注の内容を書く,という方法がある.あるいは後注を独立した図書としてもよいと思われる.あるいはさらに,本文は出版するが,注はWeb上で配布するといった手段も考えられる.
たとえば次のようにする.本文第16ページに
... Pliny in his Natural History remarks on butter being eaten by barbarians ...
とあり,Pliny, Natural Historyのどの箇所かを注で明示したい場合,後注に
16 butter being eaten by barbarians: Plin. HN 28.133
と書く.以上はMark Grant, Roman Cookery: Ancient Recipes for Modern Kitchens² (London: Serif, 2008)から引用した.ただしこの図書で合印が用いられていない理由は述べられていないから,以上は私による解釈である.
脚注中の合印の大きさは,小さくする場合(上付文字)と小さくしない場合がある.英語圏では小さくする場合が多く,フランス語圏では小さくしない場合が多い.英語圏で小さくしない例として
がある.