2005年4月に,待望の Linux 用 Adobe Reader 7.0 がリリースされました.日本語版も用意されており,以前のように日本語フォントを別にインストールする必要もなくなりました.また「しおり」は日本語で表示できるようになりました.
Adobe Acrobat 7 Professional で「注釈」機能を有効にする(「Adobe Reader 権限を付与する」ともいいます)と,Adobe Reader 7 で注釈が書き込めるようになります.「校正ツール」などもありますから,人文科学系でも便利かも知れません.「PDF で著者校正を依頼し,著者は校正を『校正ツール』で行い,編集者に (x)PDF で提出」ということになれば,完全な DeskTop Publishing が実現できるかも知れません.
[[Adobe の Adobe Reader ダウンロードページ:http://www.adobe.co.jp/products/acrobat/readstep2.html] から,Linux 用のインストール用ファイルをダウンロードします.「言語」は「日本語」を,プラットフォームは「Linux」を選択してください.rpm と .tar.gz があります.[テキストのみのページ:http|//www.adobe.co.jp/products/acrobat/alternate.html]] からも入手できるバージョンがあります.ftp サイトは以下の通りです.
root で rpm コマンドを実行するだけです.
# rpm -ivh AdobeReader_jpn-7.0.8-1.i386.rpm
あとは「Adobe Reader 7.0 の実行」などの項を参照してください.
ダウンロードした .tar.gz ファイルを適当なディレクトリにコピーして解凍し,インストールします.次のページの手順2を参考にしてください.
rpm でインストール方法した場合,実行ファイルは
/usr/bin/acroread
にインストールされますので,単に
$ acroread &
とすれば起動できますが,tar.gz ファイルからインストールした場合,インストールされませんので,
$ /usr/local/Adobe/Acrobat7.0/bin/acroread &
とする必要があります.これでは不便ですので,次のように acroread というコマンドを作るのが良いでしょう.
/usr/bin の "acroread" というファイルからリンクを張って,全てのユーザが
$ acroread &
で起動できるようにします.
# ln -s /usr/local/Adobe/Acrobat7.0/bin/acroread /usr/bin/acroread
既に英語版の Adobe Reader 7.0 をインストールしてある場合は,メニューが英語になってしまいます.その場合は ~/.adobe というフォルダを一旦削除すれば,次回起動時からメニューが日本語になります{{fn ただし,今までの設定などが消えてしまうので注意して下さい.}}.
$ rm -rf ~/.adobe
Vine Linux 3.x などで Adobe Reader 7.0 をインストールすると,Adobe Reader の起動時に PPKLite.api が見つからないといって怒られます.この場合は openldap をインストールすると,怒られなくなります.
Firefox や Mozilla といったブラウザ内で PDF ファイルが表示できるようにプラグインを設定します.
インストールスクリプトも用意されていますが,リンクを張るのが一番簡単だと思います.
次のコマンドを実行します.
# cd /usr/lib/mozilla/plugins (適当なディレクトリに変えてください) # ln -s /usr/local/Adobe/Acrobat7.0/Browser/intellinux/nppdf.so ./
ブラウザを再起動させれば認識されます.Mozilla ならば[ヘルプ]−[Plug-in について]で確認できます.